山猫日記 写真編

T.OKAWA

きっかけは新型インフルエンザ騒動時に日本のみなさんに元気な姿を伝えたくて始まった山猫日記ですが、ときどき写真も撮りました。

携帯電話の写真ですが、はずかしながらその一部を紹介します。

20090419mariposa
19 ABRIL;モナルカ蝶お帰りなさい

20090501mar de nube
1 MAYO;ピナール山からの雲海

20090516rocky chack
16 MAYO;ジリスのロッキーチャック登場

20090523flores
23 MAYO;登山道に花が咲いた

20090530mariposa y rocas
30 MAYO;きみは誰だい?

20090530mariposa
30 MAYO;山を越えてきたの?

20090711maguey y tejon
11 JULIO;マゲイの花をたべにきたお母さんコアティ、このあと子供たちも

20090905rocky chack
5 SEPTIEMBRE;ロッキーの勇姿

20091031mariposa
31 OCTUBRE;蝶の季節

20091108monarca
8 NOVIEMBRE;モナルカがやってきたヤァヤァヤァ!
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テーマ : メキシコ
ジャンル : 海外情報

山猫日記 冬の一日編

山猫日記 冬の一日編
2009/12/5                             
T.OKAWA
                                   
う~ん 寒い。こんな朝は居間にあるストーブからなかなか離れられない。外をみると空はどんより曇り、家の前をあるく人のすがたもまばらだ。

小雨がぱらつく中、いつもより一時間おそく家をでたが通りをはしる車もこころなしか少ない。ブラックベアは冬ごもりしただろうか、イシシとノシシはどうしているだろうかなどと思いながらチピンケ自然公園に向かう。いつもならマウンテンバイクのライダーたちに会うのだが、今日は誰一人いない。かれらは寒い日や雨が降りそうな日は山にこないのだ。おまけにエントランスゲートのパークレンジャーもきていない。こんな日に山に登るメキシコ人はいないと思っている。でもここにバカな日本人が一人いるじゃないか、ちゃんと仕事をしろよ。

登山道にはいると霧がたちこめてきた。草木についた露が足元をぬらす。どうやら雲の中にはいったようだ。天気が良ければ眼下にモンテレイの街が見えるのだが、今日は白一色の世界、なんだかあやしげだ。ぼくはこんな森が好きだ、がぜんワクワクしてくる。はっきり見えるものより、あまり良く見えないものに惹かれる。

それにしても寒い、両手をポケットにつっこんであるいている。転べば怪我するだろうなと思いながらもポケットから手が離せない。ふと子供のころ、ポケットに両手をいれてあるき、転んで眉間に小石がささった思い出がよみがえってきた。昔からバカだったなあ。そうこうしているうちにプエルト・デル・アイレについた。ここは雲が生まれるところであり、去っていくところだ。頭上は雲がながれ青空が見える。日差しがからだを温める。

Puerto de Aire
Puerto de Aire[プエルト・デル・アイレ]

さあ、ピナール山をめざし最後の急登だ。

途中、南側の斜面より雲海が望めた。ここで見る雲海は初めてだ。

Sur
Sur[スール]

山頂は朝、家をでるときには思いもしなかった景色が広がっていた。人間の想像力なんて乏しいものだ、想像をはるかにこえた世界がそこにあるのだ。だからぼくは旅をする。

気温6℃、冷たい風が携帯電話をもつ手をゆらす。写真をとりさっさと山頂をあとにした。

Norte
Norte[ノルテ]

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山猫日記 深まりゆく秋編

山猫日記 深まりゆく秋 編
2009/10/10                            
T.OKAWA
                                   
日本の東北地方の山々やアルプス山麓は紅葉をむかえているころだろう。ぼくはこの季節、仲間たちと東北の山にでかけ温泉につかり山菜に舌づつみしたものだ。あの橡の木やきのこが放つ芳醇なかおりの森がなつかしい。

ここチピンケ山麓は常緑広葉樹の樹林帯なので季節のうつろいがわかりにくいが、動物たちとの出合いで秋のけはいを感じられる。9月にはいりホテルチピンケに向かう車道でブラックベアの親子の目撃情報があった。先週はピナール山頂でジリスのロッキーチャックが3か月ぶりに姿をみせた。ロッキーのうしろには小さな子供がいて心なしか落ちつかないようすだった。

今日は自然公園入口手前の道で体長1メートルほどの2匹のハバリ(イシシとノシシ)に出合った。先を歩いていたノシシ(雌)はぼくの姿をみるとイシシ(雄)を置いてさっさと山側の斜面に逃げていった。あわれは雄ばかりかな、とりのこされたイシシとぼくは10メートルほどの距離で対じした。
こっちにくると身構えた瞬間、イシシはくるりと向きをかえ走りだした。なぜかぼくは追いかけている。イシシは20メートルほど走るとピタリと止まり、ぼくのほうに向かって反撃のチャンスをうかがっている。おっとまずい、足もとの石を手さぐりで探すがあせっているせいか石が手につかない。手ごろな石を探しているうちにイシシはまた踵をかえし走りだした。ぼくも両手に石をもち追いかけるがイシシは右カーブの先にいって見えなくなった。さらに追いかけカーブを曲がったところで目の前にイシシがいた。おっとあぶない、すかさず石を投げつけるが、かなしいかな当たらない。イシシは足もとに飛んできた石に驚き、谷側の斜面をころがるようにかけ下りていった。“もうでてくるなぁ”といってもう1つの石を谷に向かって投げつけた。

ぼくは15年ぐらいまえに秋深まる那須連峰の三斗小屋温泉にいく途中、森の中で猿の集団にとり囲まれたことがあった。猿がぼくたちに向かって威嚇してきたので、ぼくは頭上のボス猿をみつけ“人間をなめるな!”と石をぶつけてやった。逃げるボス猿をさらに大声をだして追いたてた、すると猿の集団はボス猿と一緒に逃げていった。猿の集団にあ然としていた仲間にポツリ“猿みたいだな”といわれたことを思いだした。

野生動物も人間になれてしまうと人間を恐れなくなる。そして一般の人が歩くトレイルにでてきて、人間と事故をおこすことになる。

イシシが立ち去ったあと、辺りに獣のにおいがただよっていた。
チピンケ山麓で一匹のモナルカ蝶をみた。いよいよ来週はモナルカ蝶の群舞がみられそうだ。

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山猫日記 アラスカ編

山猫日記 アラスカ編
2009/8/2
T.OKAWA

yamaneko1

それはロッジのバスがぼくら家族をのせてロッジの南にあるワンダーレイクに向かう途中のことだった。ぼくはバスの後部座席から“ムース、ムース、左手、左手”と叫んだ。ムースは突然ロッジの横からでてきて、バスの前を横切りトウヒの森の中へ走りさった。それにしても大きい、からだはロッジの軒の高さと同じぐらいだ。

湖の近くにはビーバーポンドと呼ばれる、ビーバーが小川をせき止めてつくった池が点在している。池には中洲のようなビーバーの巣があった。

カヌーがある場所でバスを降り早速、湖にカヌーを浮かべた。カヌーは全長6メートルぐらいで家族5人がのると、いくら大きなカヌーでも定員オーバーのようだ。シングルパドルを3本もってきたので3人で漕ぎ、カヌー用の桟橋をはなれた。

Canoe_Okawa


早朝の湖は空気が冷たく静かでぼくら家族だけだ。湖のむこうにMt.マッキンリーがそびえ、鏡のような湖面にその姿を写している。子供たちはロッジで借りてきた釣竿でルアーフィッシングをはじめたが、誰かがからだを動かすとカヌーが大きく揺れる。カヌーやカヤックの経験がない妻はカヌーが揺れるたびに怖がるので桟橋までひき返すことにした。

MtMcKinley_Okawa

桟橋につくと妻と次男をのこし、ふたたび3人でカヌーを漕ぎだした。ぼくたちが沖までいくと、ときどき魚がはねるのが見えた。小一時間たっただろうか、湖面をわたる風でさざなみがたちはじめた。釣りを切り上げひき返すことにしたが風がつよくカヌーを思うようにすすめられない、どんどん沖へ流されているようだ。こんなときは無理に体力をつかわず、風に直角にカヌーをすすめ、もっとも近い岸に向かうことにした。岸の近くはそれほど風がつよくなかったので岸つたいに桟橋までもどってきた。

桟橋につくと11歳になる次男が“ビーバーがいた”といって釣竿をもって走ってきた。かれの話では、はじめビーバーかわからず、ルアーに木がくっついてきているように見えた。近づくにしたがってビーバーの子供がキラキラ光るルアーを追いかけてくるのがわかった。目のまえにくるとビーバーの子供は1メートルほどの輪をかいてまわりはじめた。 こらぁ、釣りのじゃますんなぁと思っていると ピシャッと後足で水をかけてきた。

うっ、つめたい何すんだぁ。そして写真をとるとビーバーポンドにつづく小川へいってしまったという。

Beaver_okawa


この話を羨ましく聴きながら、この夏のいちばんの体験はかれのようだなと思った。ぼくが17年前にこの地をキャンプしながら歩き、ふたたび家族をつれてもどってきたように、かれもこのアラスカの原野にもどってくるだろうか。

ぼくら家族がロッジをあとにする日、オオカミがツンドラの大地に姿をあらわした。

View from Lodge_Okawa

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山猫日記10 [最終回]

山猫日記
2009/6/20                              
T.OKAWA
                                   
森の朝は早い。鳥たちの声は森のオーケストラさながらに1つとなって谷間からわきあがってくる。空は雲におおわれているが、ところどころ雲のきれ間が見える。チピンケ岩峰やピナール山は雲のなかだ。

霧が森にたちこめて緑の木々を白いレースでつつみこむ。こんな日に森を歩いていると、からだが五感をフルにつかおうとしているのがわかる。動物としての感覚がよみがえってくるようだ。

いつも不思議に思うことがある。プエルト・デル・アイレを越えたピナール山の登山道にその木はある。それまでは晴れているのだが、その木の下だけ雨がふったように、茶色になった落ち葉がぬれている。ぼくはその樫の木に似た常緑樹を ”雨をふらせる木” と呼んでいる。森から発する水蒸気がピナール山で冷やされ、その木の上空で雲ができるのかなと思っていたが、今日その秘密を見ることができた。

気温20℃、早朝の空気はひんやりしていて気持ちがいい。登山道は濃い霧につつまれている。雨はその木の手前までふっていないが、その木の下にくるとふっている。ぼくはいつも自然界の不思議に心が惹かれ、自然の美しさに魅せられてきた。その木の下に入りどこから雨がふってくるのか見上げ、近くの木の下にいき同じように見上げた。霧がどの木のうえにも一様に白くおおわれている。雨をふらせる木の高さは5メートルほどだが、そのうえに高さ10メートルを超える2本の松が見えた。松の枝がちょうど雨をふらせる木の真上にある。ぼくは前に松葉の先に水玉がついているのを見て、きれいだなと思ったことがあった。そうか、上空をながれる水蒸気が松葉であつめられ、水滴となって落ちてくるのか。周りにそんな高い松の木はなかった。

ピナール山の最後の上りは海のある風景を想像しながら登っている。山にいるのにへんな話だが、きつい登りでいつもイメージするのは伊豆の式根島の海だ。式根島にある見晴台への上りはうっそうとした木々におおわれていて、登山道に丸太の階段がついている。見晴台に着くと視界がひらけ、その先に太平洋が広がっている。そこは黒潮が流れる群青の海だ。天気が良ければ三宅島や御蔵島が水平線の向こうに見える。式根島は何回となく家族や友だち、そして1人で旅をした大好きな場所だ。このピナール山の登山道がそれとよく似ている。

ピナール山頂はあたりいちめん霧につつまれていた。管理棟の床下の穴から黒い山猫のような動物がでてきて崖をかけおりていった。

来月は、わるいが家族とアラスカのデナリ国立公園で休暇だ。ハイイログマ、ムース、カリブー、ビーバーそしてロッキーチャックの仲間にあえるのを楽しみにしている。キャンプ・デナリでは、ぼくの好きな写真家の星野道夫氏の思い出を聞いてみよう。


山猫日記は今日でおわりますが、もし機会がありましたらこのアラスカの旅をお伝えできれば幸いです。

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