Felices Fiestas y Prospero 2009!

2008年、皆様に支えられて無事終わることができそうです。

2009年も皆様によりよい誌面を提供できるように
編集部一同精進してまいりますので、
旅たびMexicoもTabi Tabi TOYOもどうぞよろしくお願いします。

では皆様よい年末年始をお過ごしくださいませ。

2009TabiTabi
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テーマ : メキシコ
ジャンル : 海外情報

Javier Servin氏の焼き物と工房紹介その2

引き続きJavier Servin[ハビエル・セルビン]氏の工房を紹介していきます。ちなみに少しづつ知名度があがっている彼の焼き物シリーズですが、フィガロではハビエ・セルヴィン氏となっていました。スペイン語ではvを基本的に唇をかんで発音せず、bと同じでよいので、セルビン氏、となります。

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もうただの食器などの焼き物を超えた迫力のある作品もたくさん見ることができます。

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細かく彩色された飾り皿。私は一番小さなお皿をひとつだけ買いました。100ペソ以上しましたが、その細かな作業を見ると、それでも安い、と思えます。

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こんな壁に飾られている様子もステキです。

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こちらが、まだ10代の末娘がデザインしているという子供向けのシリーズ。つい最近始めたばかりのものだそうです。

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広い庭で気持ちよさそうな犬達。

Servin焼きホームページ
www.ceramicaservin.com

文・撮影/Mie

テーマ : メキシコ
ジャンル : 海外情報

Javier Servin氏の焼き物と工房紹介その1

11月号で紹介したJavier Servin氏の焼き物と工房ですが、ステキすぎる場所なので、未公開写真と共に改めてご紹介します。特に庭と宿! 3時間ほどの慌しい取材で、宿泊できなかったのが悔やまれます。いつか絶対に泊まりに行きたい場所なのです。
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こちらが大きい方のログハウスで Querencia、といいます。プレートも宿名を書いた皿ももちろんセルビン焼き!! 2寝室にキッチン・食堂・バスタブつきで6人まで泊まれて1200ペソ。つまり1泊1万円くらいで安い!!

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居間やキッチンも本当に可愛くて、食器も全部セルビン焼きという贅沢さ。中でもこちらの壁がカラフルな椅子で飾り立てていて、愛らしい!

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シンプルな寝具ながら天井が高くて落ち着いた寝室。

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同じ寝室にある鏡台。カワイイです。

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2階は結構シンプルですが、味があります。

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清潔なバスルーム。これだけキレイなバスタブにつかれるならそれだけ来る価値があるかも。

お次は小さめの宿、Antiguaへ。こちらは2寝室と小さな居間に素朴なトイレで4人まで1泊1000ペソです。可愛らしすぎて言葉が見つからずに、ひたすら感嘆の声をあげていました。

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入り口前にテラスもあります。

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なんて乙女チックなベットと部屋なんでしょう。床も焼き物でカラフルにデコレートされていて、すばらしく美しいのです。

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家具もコーディネートされて柔らかロマンチック。

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もうひとつの寝室です。カラフルにペイントされた木の家具にびっくり! これら全て、Javier Servin氏が気に入って買い集めてきたものだとか。こちらも床にセルビン焼きが埋め込まれてデコレートされています。

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こちらはトイレ。田舎の家だから電気もないし、トイレも素朴だからびっくりされるかも…と心配されていましたが、なんの! こんなステキなトイレならどんなに最新式のものよりこちらを選びます。

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シンプルながら温かみのあるトイレ。

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しかし、何といっても居間の美しさにはだれもが圧倒されるでしょう。この信じられない美しさの床!!

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床を眺めているだけで数時間経ちそうです。

許されるなら本誌でも10ページ以上は紹介したかったほど。真っ青な空とこころときめく宿。どんなに豪勢なホテルよりも、今はここに泊まりたいものです。

文・撮影/Mie

テーマ : メキシコ
ジャンル : 海外情報

THE LONG GOODBYE

K女史のDVDを借りた。

平日の深夜から観はじめたが、途中眠ることなく鑑賞してしまった。

1973年の作品「長いお別れ」(原題:THE LONG GOODBYE)

原作はハードボイルド愛好家の中ではあまりにも有名なレイモンド・
チャンドラーの1953年の作品。主人公のフリップ・マーロウは探偵
小説の中では世界トップクラスの知名度と人気を誇る。昨年には
同作品の村上春樹訳版が発行されている。

映画化でもマーロウはハンフリー・ボガートやロバート・ミッチャムと
いった大物役者に演じられてきたが、本作品はエリオット・グールド
が演じていて、私の中でのマーロウ像には一番近い。

原作を先に読んでいる場合、人によっては映画の出来映えに関して
厳しくなる傾向にあったり、その逆の場合も往々にしてあるが、私は
原作に忠実であることを求めない。

本作品でも幾つか「原作と異なる」「原作にはない」シーンが登場する。

冒頭では飼い猫の為に深夜スーパーまでネコ缶を買いに車を走らせ、
猫の好みのメーカーが無い為、別のネコ缶を買って、好みの缶に入れ
かえてやるシーンなど原作にあったかどうか…記憶にない。

原作ではマーロウがべつまくなしに紫煙をふかすことはないが、映画
では物凄いチェーン・スモーカーで、消えたら次のタバコに火を着ける
ことを繰り返す。警察の取調べ室でもタバコは咥えているし、他人の家
を訪問する際にもタバコを消したりはしないし、誰もそんなマーロウを
咎めないのだ。嫌煙なんて言葉のなかった70年代のカリフォルニアの
おおらかさが、マリブの青い空に象徴されている。

残念なのは、原作中の名台詞「ギムレットには早過ぎる」に見られる
効果的な小道具であるカクテルも、マーロウとレノックスの男の友情の
馴れ初めも、映画では全く無視されていることだろうか。

何故くどくどと個人的な映画の感想文を書いているのかといえば、
やはりメキシコが出てくるからである。

マーロウは友人のレノックスをティファナに送ったことで、警察の事情
聴取を受ける。レノックスは殺人の容疑者であり、後にメキシコ北部の
田舎町で自殺を遂げたことが知らされる。マーロウには別れの手紙と
5000ドル札1枚を残して。

原作では設定として軽く触れられるだけに留まるメキシコでのシーンが
映画では意外に多く割かれていた。マーロウはレノックスの死の真相を
探る為に1度、ラストシーン近くで1度、自らメキシコに訪れる。

ボンネット・バスから降り立つマーロウは手ぶらで着たきり雀のダーク・
スーツとJCペニーのネクタイというロサンゼスルにいる時と何ら変わら
ない出で立ちでメキシコの田舎町にいるのが面白い。

70年代前半のメキシコの田舎の風景は、今も田舎に行けば必ず出会え
そうな風景と大差ない。ロケ地は明確にされていないが、背景の山々と
特徴的な修道院建築からモレーロス州、テポストランと見当をつける。
エンディング・テロップの音楽部分に、テポストラン楽団と出てくることで
間違いないと思えた。

友人の死の真相を知る為、5000ドル紙幣を惜しげもなく袖の下に使う
マーロウ。メキシコを良く知っていると思う。

この先は書くべきではないだろう。

原作もいいが、映画も思い掛けなく良かった。
K女史に感謝。

mc

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2泊3日走行距離2300km チワワへの旅

保存用の過去記事です。


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 痩せて渇いた大地はギラギラ照り付けるメキシコ北部の容赦無い日差しを吸収しきれず、眩い照り返しの中、乱雑に広がる低木のくすんだ緑を実際より黒ずんで見せている。外の気温はかなり上がっているのだろう。

 コァウィラ州南部を東西に横断する40号線の沿道の町パイラ。

 州都サルティージョとトレオンの中間点であり、少し南下すればワインの町パラスに至る分岐点であり、2-3軒の雑貨店を兼ねた食堂と給油所がある。連休だけに客も多く、普段の鄙びた感じはない。パイラの食堂では、ネスカフェと熱湯というメキシコの田舎では珍しくもない無愛想なコーヒーが出る。同行のSは「ネスカフェは駄目なんだよ」と呟き、ほとんど口をつけない。胃が弱いのだ。田舎のレストランで出されるネスカフェを買う度に、アメリカの模倣的な変貌著しいこの国で、何時までも憑いてまわる貧乏臭さ、放置されたままの非効率、田舎特有の大雑把さを垣間見る。

 普段なら気にも留めない「そんなことはどうでもいい」こと。旅行という非日常空間では、「どうでもいい」ことに気を留めることに時間を浪費出来るのが嬉しい。ウエボ・マチャカードの朝食と一緒に、旅が持つ独特の開放感を咀嚼し、飲み下す。パイラでの朝食を済ませた後、トレオンまでのっぺりとした退屈な半砂漠の風景が続く。半開きの車窓からは紫煙が流れていく。ジリジリと気温は上がっている。(船戸与一風に書き出したものの、筆力不足なんで終わります)

 セマナサンタの連休中は寒波に見舞われるというタマウリパス方面への旅の計画を変更。4月4日の残業後、馴染みの店「マレモンティ」で鮭と海老のカルパッチョをつまみながら友人Sにチワワ行きを持ち掛ける。Sはコアテペックのコーヒー農園への調査旅行の計画が頓挫した事情もあり、あっさり同意。善し悪しはともかくお互い身軽な中年である。北部在住の長いSには珍しくチワワは行く機会が無かったという。

 チワワまで行くなら、ついでに世界遺産パキメ遺跡(PAQUIME)まで足を延ばすことを提案。Sも異存なく即決。メキシコには南北アメリカ大陸の国々でも最多となる26の世界遺産が登録されている(注:2008年12月現在は29に増えている)が、メキシコ北端のパキメ遺跡はアクセスが不便な立地条件もあってか、マイナー感が濃厚に漂っている。個人的はに古代遺跡や世界遺産好きという訳ではない。有名店の美味しくて見た目もいいのが当り前の食事より、場末の食堂で出会う知る人ぞ知る逸品を探求することにも似た、「掃き溜めに鶴」に出会う醍醐味に惹かれ、いつしかマイナーな旅に楽しみや感動を探すようになってしまった。

 モンテレイからチワワまでほとんど高速道路。チワワ市まで8つ、チワワ市からパキメのあるカサス・グランデスまで3つ。計11の料金所があり、往復高速代金1454ペソ。走行距離約2300㎞。ビバ・アエロブス航空ならチワワまで一人往復1000ペソ以下だ。燃料代を考えるとSと二人では決して安上りではない。しかし、陸路旅行派の我々には、田舎の風景や土地の素顔に接することが出来るチャンスを、飛行機で飛び越えてしまうことが勿体なくて仕方ない。
 
 チワワ州の面積は 247.487平行キロあり、日本の全陸地面積より広く、メキシコ国内でも最大の州であり、コアウィラ州3位。ドゥランゴ州4位と、広大な州ばかりの移動である。トレオンに隣接するゴメス・パラシオに入るとドゥランゴ州だ。ドゥランゴは西部劇撮影の舞台として多くの作品に使われて来た。最近はラテン系人気女優(サルマ・ハエックとペネロペ・クルス)が競演した「バンディーダ」の撮影も行われた。内容は陳腐だったがドゥランゴ州に経済効果があれば何よりである。

 今回はゴメスから北上してチワワを目指したが、チワワ方面への出口を見過ごし1時間ロスする。メキシコの道路標識は頼り甲斐がなく、油断するとすぐに痛い目に遭う。燃料を入れる訳でもなく、Sが黙ってトイレを拝借しただけの給油所で懇切丁寧に道を教えて貰い、その上に地図まで頂戴する。トイレも清潔でドゥランゴ州の好感度は一気に急上昇だ。

 49号線を北上し、改めてチワワを目指す。警察と軍による検問が1個所づつあるが、主に検査されているのはトラックや大型バンだけで、乗用車は大抵ノー・チェックで通過している。ゴメスから北西に約180㎞。ドゥランゴとチワワの州境付近にはソナ・デル・シレンシオ(ZONA DEL SILENCIO)の表示が現れる。

 ソナ・デル・シレンシオは直訳すれば「静かな地区」ではあるが、閑静な高級住宅街がある訳でも、近くに病院がある訳でもない。荒涼とした半砂漠が延々続いているばかり。1969年この付近に巨大隕石が落ちた影響で、磁場に歪みが生じて無線が届かなかったり、入るはずない海外の電波が入ることもある不思議ゾーン。なんでも隕石は太陽系が出来る以前の古い材質だったらしい。70年代にはNASAのロケットが上空で制御不能となり墜落事故が発生。米国人が回収作業を極秘裏に行ったことで、ミステリアスなイメージに拍車がかかる。調査が進むと、3000万年前の先史時代この周辺一帯は海底だったことも判明。太古の海洋生物の化石が多く見つかっている。

 以前、クアトロ・シエネガスの帰り、トレオンまでの街道で同じような表示ソナ・デル・シレンシオを見たことがあったが、実際にその中心であるサン・イグナシオやボルソン・デ・マピミまで行く為には、本格派の4WD車とそれなりの装備が必要。日中気温は45度を越える過酷な土地だが、UFOが見れると信じてこの地を訪れる人も少なくないらしい。隕石+化石の最強タッグ。雑誌「ムー」愛読者、ミステリーオタク垂涎の世界。何時の日にか友人I氏(海老博士)を連れて行ってやりたいと切に思う。

 ヒメネス、カマルゴ、デリシアスといった、胡桃やピスタチオの産地を通り過ぎ明るいうちにチワワ市内に到着。 我がモンテレイ周辺の無骨で緑多い山々に比べると、貧相な土色の禿山が所在なさげに点在するチワワ市は、緑も少なく見えるし、ダウンタウンなど殺風景な印象を受ける。同時に、近年のチワワの発展・開発は目覚しいようで、市の北西部には高級住宅街や、整備された幹線道路、ショッピングモール、工業団地が広がる。ダウンタウンの中心にほど近い、パラドール・チワワに投宿。自称4☆で、ツイン部屋 520ペソ(税込)。ダブルベッド2つ、ケーブルTV、空調、風呂はシャワーのみというシンプルな部屋で、何故か従業員は爺さんばかりだった。 まぁ、セマナサンタで予約なしのリーチ1発なら安い手でも上がりたい。なにより長時間ドライブの為か、平衡感覚が狂っている気がするしここは迷わずチェックイン。

 部屋に入ってもフラフラする船酔い感覚が続く。Sも同じ症状が出ている。燃費重視の車選びが原因だったか、エコノミーカー症候群と勝手に診断。しばし休息を取る。夕食はチワワ牛のステーキを食べることに決めていた。チワワは牛肉やチーズの産地として有名。ホテルで貰ったグルメ・マップを頼りに、腹ごなしと平衡感覚欠如フラフラ対策を兼ね、徒歩で近場のステーキ屋を目指す。犬を散歩させる人や家族やカップルが憩う、小高い丘の上にある整備の行き届いた公園を通り過ぎ、チワワ犬の比率をリサーチしつつ(4匹中2匹チワワ犬を目撃)、ターミネーターがバイクで暴走していそうな水無し川に架かる橋を渡り、寂しげな路地裏をヘトヘトで歩くこと小一時間で到着。非キリスト教徒の哀しさ、セマナサンタという盲点に気付いていなかった。カトリックの建前として肉を食さない聖週間の間、ステーキ屋は臨時休業中だった。

 タクシーも全然通らず、ジャ・ノ・プエデ・カミナール(チワワの義賊パンチョ・ビージャにちなんだラ・クカラーチャの一節)状態の、途方に暮れる空腹の日本人2名。トホホ…。「チワワ嫌いになりそう」を連発しながら歩いていると、運良くタクシーを捕まえることに成功。運転手は親切で「ここはメノニータスの美味いチーズが買える」とか、「ここは麻薬組織の親分の家だ」等、名所?案内しながら少し遠いけれど、セマナサンタ中も営業している良さげなステーキ屋まで行ってくれた。運ちゃんと握手をして別れ、「チワワ嫌いになりそう」状態は沈静化した。

 ステーキ屋「エル・キンタル」に入る。店の作りもまずまずで肉はアニェハード(S曰く新鮮な肉を敢えて2週間程寝かせて熟成したものらしい)を供する。チワワは牛肉の食べかたがヌエボレオンより進んでいるらしい。サルサは好みの香辛料を選ぶと、テーブル脇でウェイターが調合してくれる。レストランではエコノミー・カー症候群が再発し、美味い肉も揺れて見えるし、何故か最近モンテレイでは見かけなくなったスペリオール(ビール)を注文するも、既にフラフラに酔っている様な感覚で、リブアイ400㌘を完食したSに比べ、肉を3分の1程しか食べられない体たらく。再びトホホ…である。安い店ではないが量が多いので、大人数で行くにはお薦めだ。隣のテーブルは15人程の大家族が楽しげに食事をしていた。

 2日目。ホテルで朝食を済ませ一路北上。カサス・グランデスを目指す。このルートもほとんどが整備された高速道路で行けるのだが、行き過ぎる車も少ない。周囲は放牧地が多く草を食む牛ばかりで集落もまばら。陸の孤島に向かっている感がある。約3時間でヌエボ・カサス・グランデス到着。町を一通り周ってみるが、格別何もない殺風景な田舎町に映った。連休で歩ている人も少ないからだろう。約10分でカサス・グランデスに移動することにする。

 カサス・グランデスに入るとすぐ小さな教会と広場があり、広場の脇にピラミッド・マークの標識が、パキメの方向が示しており、迷うことなくパキメ遺跡の駐車場に入ることが出来た。セマナサンタの世界遺産の遺跡というのに、先客の車は30台程しかない。やはりマイナー観光地である。最初に遺跡に隣接する北部文化博物館 (MUSEO DELAS CULTURAS DEL NORTE)へ。入場料43ペソ(博物館+遺跡共通)を購入し、円形回廊の小洒落たギャラリー風の展示を見てまわる。内容的にはパキメ遺跡に関する説明はほとんどなく、スペイン人到来前の北部文化圏(現在の米国アリゾナ州、ニューメキシコ州、コロラド州、メキシコのソノラ州、チワワ州を一括りとした地域)の歴史、文化、生活についての展示内容だ。

 中央高原以南で繁栄したテオティワカンや、マヤなどの文明とは全く趣が違う。稚拙な表現では、西部劇に登場する「インディアン嘘つかない」の人たち。ネイティブ・アメリカンが形成した歴史であり、米国とメキシコの隔たりの無かった頃に、過酷な自然環境下で細々と開花した文化だ。同時に、パキメ遺跡には球戯場跡もあることで、中央高原以南の文明(グラン・チチメカ)の影響が見て取れ14~15世紀には北部と中央高原の交易中継地としても栄え、トルコ石、銅、塩などを産出していた歴史もある。展示されている土器や住居跡の模型など、プリミティブで素朴で何処かしら暖かみがある。メキシコ古代文明のメジャーリーグはマヤ、アステカに代表される石を積み重ねた建造物なのに対し、マイナーリーグの北部文化圏は日干しレンガと土と洞窟のようである。

 一通り予習をしたところで遺跡へ。

 パキメ人は紀元後5世紀から定住生活に入り、14世紀に繁栄の頂点を極め、15世紀半ばに凋落を迎えたとされるが、民族的なルーツは解明されていないらしい。1560年代。スペイン人探検家が地元民に「ここは何というのだ」と尋ねたところ、「パキメ」と答えたのが地名になっている。この話を聞いて「アステカは何でアステカというのか!」というチステ(メキシコのジョーク)を思い出した。スペイン人が地元民に「ここは何ていう土地だ?」と尋ねると、「アステ・カブロン!」(あっちいけ馬鹿野郎!ぐらいの意)と言われたからアステカになったという。ベタな話で恐縮ではあるが、原住民がスペイン語で答えるのを敢えて不問にするメキシコ人のセンスは秀逸。パキメも本当はその程度の意味だったかも知れない。

 パキメは文化遺産として、1998年に世界遺産に登録されたが登録範囲(35万平方キロ)の約2割が発掘されているに過ぎず、建造物としては巨大という印象はない。しなしながら、アドベ(日干しレンガ)と土で出来た1.5m程の褐色の壁が、あたかも迷路状に交錯しながら拡張され、その壁に挟まれた細密な通路や空間は、掘削されたかのようにも見える独特の建造物(集合住宅)を形成してるのが見た目に面白い。1つの国家、民族としてはどうだかわからないが、1つの家屋、住居という意味では確かにカサ・グランデなのだろうし、同じ地域に同様の建造物が幾つもあったことは想像がつく。遺跡はリフォームを繰り返したかのように横長に続く建築物であり、屋根はなく、多くの中庭、階段、居住空間、パキメ特有のT字型の出入口、作業場、深い貯水槽、かまどがある部屋が見られ、中には6階建の部分もあったと言う。水は遠くから用水路を引き、遺跡内に幾つも残る地下貯水槽を満たしていた。チワワ州やコアウィラ州では現在も農業用水はこれと同様だ。

 また、金剛インコと七面鳥を飼育していたらしく、インコは神の使いとされていた。中央高原の「鷲が蛇を咥えている図」からするとかなりソフトな印象だ。「英雄の台座」という名の建造物は、狼煙を上げて他所との交信に使っていたとある。やはり「インディアン嘘つかない」の世界だ。後日、ウェブサイトでパキメ関連の記事を調べた。そこにはメキシコ古代文明の主流と一線を隔する意味合いで、「メキシコ中央高原以南の建造物は人が神の為に作った。パキメの建造物は人が人の為に作った」という表現があり、生活感がある部分、なるほどと思う反面、執筆者の視野の狭さも目につく。神という概念は結局は人が作るのだから。

 パキメを歩いた感想としては、南米マチュピチュや中米ティカルといった、実際に訪ねるだけで達成感が得られるような初級者用メジャー古代都市文明ではないのは確かだった。日干しレンガを1億個以上使ったペルー北部の大遺跡ワカ・デル・ソルにも共通することだが、雨の少ない地域だからこそ、このパキメも長い風雪に耐え、光と影の世界を浮かび上がらせている。南方に遠く広がる山々と、青い空にどこまでも続くちぎれ雲を背景に、埃っぽい土の文明を見てまわる。静かでのんびりとした非日常的な時間を、一緒に歩いた友人Sにも気付かれないほどにジワジワと実感し、満喫していく自分がいる。強いて言えばこれこそがパキメの魅力ではなかろうか…。

 ヌエボ・カサス・グランデスの町中でランチェーロ・スープとブリトーの昼食をとり、一気にチワワを通り越して、先にある街カマルゴを目指す。カマルゴは行きがけに通過しただけだが、沿道に何故かシーフード屋が多く、町事体も活気があったので気になっていたのだ。だが、ここが余所者の盲点で、カマルゴの近くにはチワワ州内では観光スポットとされているラゴ・コリーナに近く、ラゴ・コリーナ周辺は20部屋のない小さな宿が2軒あるだけの為か、カマルゴにある4軒のホテルも全て満室。仕方なくコンビニ「OXXO」の海賊盤のような「OZZO」という店の写真だけ撮影し、70㎞先のヒメネスへ向った。

 ヒメネスには北側の町外れに田舎モーテルがあるのを行きがけに見ていたので、カマルゴ方面から町に入りすぐに確認する。ラス・パンパスという4☆モーテルで、1泊450ペソ。JRスイートは550ペソだったが、JRスイートはキング・サイズベッド1個ということで、ベッドの2つの普通の部屋にして貰う。敷地は広く、平屋建て凹型の建物で、凹んだ中央にプールがあり、各部屋から直接アクセスが出来る。古そうだがなかなか広々としていて悪くない。選択肢のない我々には充分と言える内容だし、この町はここより格上ホテルは存在しない。

 TVのチャンネルが1つしか映らないのも、レストランがパっとしないのも、ホテルの裏にを鉄道が通る時間は騒々しいのにも目をつぶり、安ブランデーと乾肉を買って部屋へ戻って読書。Sも私も基本的に部屋では本を読んでいるので会話は少ない。Sは2杯目を空ける前に寝入ってしまったようだった。

 日本の陸地より大きな州。予定にない安宿。旅をしているのだという気にさせられる時間。思い付きの強行軍に付き合ってくれたS、チワワやドゥランゴで出会った親切な人たちに感謝。

 翌朝、トラック野郎御用達の安食堂のネスカフェで目を覚まし、土産に胡桃を買い、いくつもの峠と時差を越えて寒波のモンテレイへ戻った。

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パキメ遺跡

イダルゴ州西部、何にもない午後

1月号の州紹介は「イダルゴ州」が予定されているが、誌面の都合で出番がないのもあり、この場を借りて2008年3月号掲載の拙文「イダルゴ州西部、何にもない午後」に、加筆・修正して記録用にUPします。

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 ケレタロには日本の航空業界のおエライさん方の現地視察の裏方で来ていた。そう、ケレタロはカナダのボンバルディア社と航空機関連企業が多く進出する工業都市の一面もあり、今回の視察も日系企業の誘致を目的としたものである。郊外には工業団地が多く建設され、世界遺産のセントロ歴史地区や水道橋のあるのんびりした風情ある街から、急速にの変貌を遂げているのだ。

 仕事は終わり、後はメキシコシティに戻るだけ。時計を見れば、まだ正午に少しある。迷わず回り道をして帰ることにする。上司に何か言われたら、「道に迷いました」とでも言えばよいだろう。

 巨大一枚岩のあるサン・セバスティアン・ベルナルから、ワイナリーとサボテン公園があるエスキエル・モンテスへ。スーツの上着は脱ぎ、ネクタイも外して、ガソリンスタンドで買ったモレ入りエンパナーダをほおばりながらの運転。各地の移動時間などを調べながら、久々のドライブを楽しむ。

 テキスキアパンの町に至る。ここはコロニアル調のソカロや小奇麗な街並が残り、近郊には子供達の好きなバルネアリオ(プール施設)も多く、家族連れで週末に遊びに来るオプションとしては結構お薦め出来る。ワイナリーやベルナルへのツアーの他、メキシカン・オパールの鉱山へのツアー等も出ているし、毎年5月には「チーズとワインの見本市」 FERIA NACIONAL DE QUESO Y VINOが開催される。

 テキスキアパンの町を出ると、イダルゴ州との州境は目と鼻の先だ。途端に周囲の雰囲気が野趣溢れるものに変わった。ほんの数分間だが、新緑の季節との見紛う景観が目に眩しい。その後、車窓からの眺めは荒涼とした原野に戻る。 左手に遠く浮かぶ山並の狭間に、ベルナルの一枚岩が小さく見えている。まるで高価な置物の様に、日光を照り返している。なんでもジブラルタル、ブラジルのパン・デ・アスーカルに次ぎ、世界で3番目に高さのある一枚岩らしい。磁場が強くヒーリング好きの欧米人も訪れる。麓にある女性好みの小さなコロニアル調の町と共に、メキシコ政府観光省認定のプエブロ・マヒコ(マジカル・タウン)に指定されている。最近までヒーリングなんて言葉も知らなかった東洋人の中年男(私)には、余り縁のない場所だ。

  アップダウンとカーブの多い山道に入ると、カーキ色の乾いた大地と団扇サボテンで構成される単調な半砂漠が続く。先行車、後続車、対向車とも滅多に目にする機会がない。テーブル・マウンテンの麓の小さな集落に到ると、何時来るのかわからない路線バスをぽつねんと待つ健康的に日焼けした母子。 メキシコ的な濃厚な空気。FM電波も届かないのか不快なノイズの合間に陽気なランチェーロが時折聴こえてくるのみ。田舎では時間が実にゆっくりと流れているようだ。

  イスミキルパンまでの片側一車線の山道は、前方に重い貨物や、安定の悪い藁などを積んだトレーラーがいるだけでも格段に速度が落ちる。苛立つより周りの景色でも楽しむべきだが、遠く広がる山岳地帯には暗雲が立ち込め、稲妻の白い閃光が灰色の空を縦断している。雷鳴が聴こえる程は近くない。途中テコサウトラの町に立ち寄る。ここからは、エル・ヘイセル温泉に行くことが出来る。エル・ヘイセルには間欠泉があり、常時95度もの白い蒸気を噴出し、その湯気を取り込んだ洞窟で天然のスチームバスを体験出来る他、日本人向けの熱いお湯がふんだんに湧き出ている。

 案の定、イスミキルパンの手前で降りだした。雨量が中途半端な為に車が汚れてしまう。数ヶ月間使用されずにいた乾期のワイパーは砂塵の中を走った名残をフロントガラスに広げるだけ広げ、反ってガラスを汚し始める。途端に雨脚が弱まった為、扇形の茶色い無様なラインだけが残ってしまった。

 イスミキルパン。商店や小さな宿屋などが並ぶ街道沿いに入る頃、雨はあがった。「スベリヒユの土地」というオトミ族の言葉に由来する発音しづらい名を持つ町の周辺には、トゥーラ川が流れウォーターパークが点在する。その幾つかは温度も40度前後ある温水だ。中でもトラントンゴの洞窟に湧く温泉は36度とやや低温だが、宿泊施設もあり、滝や川の流れと緑深い山に囲まれた環境。自然の中で心おきなくリラックス出来る。ローシーズンに大勢で来るのに良さそうだが、私には友人が少ないのは不徳の致すところではある。

  オトミ族の習慣や風俗を扱う小さな博物館の対面にあるいかにも暇そうな男たちが、いかにも所在無さ気に客待ちをしている洗車場を見つけて車を乗り入れる。洗車代はメキシコシティより幾分安い。洗車が終わる頃まで、町をぶらつく旨を告げる。私は空腹だったし、洗車場からすぐ近くにレストランのある小さなホテルを見つけていたからだ。

 付近には他の店も見当たらず、ホテルのレストランへ入ってみる。テーブル席が10数個あるバーを兼ねた店の様だ。午後5時前。警察官2名が隣のテーブルで食事していた。隣接するホテルの駐車場に1台の警察車が駐車していたが彼らのパトカーらしい。テーブルの水差しには、白い泡のこびりついた麦芽色の液体が3分の1ほど残っている。突然闖入してきたスーツ姿の東洋人は、胡散臭い存在だろうか。少なくとも余所者であるのは確かで、一昔前の悪徳警官ならば、難癖の1つも付けられそうな状況である。他の客は真っ赤なシャツに黒いスラックスの男が2人。良く似た目を引く格好だが、連れという訳ではないらしく別々に店を出て行った。イダルゴ州の西部で流行中のスタイルということで勝手に納得する。

 食事を終えた警官達が「プロベッチョ」と言い残し、行儀良く出て行った(=私の心配は杞憂だった)時、私はメニューに目を通していた。変哲のないメキシコ料理が並ぶ中、コルドニス(うずら)・アル・グストは珍しい。80ペソ以上の品はない店で、この料理は80ペソだった。2分間ほど迷ったあげくワラチェ・コン・コスティージャ50ペソとコカを注文。ワラチェは小さく、肋骨の付いた肉は大きい。美味くも不味くもないが、ともあれ慣れ親しんだコスティージャの味はした。

 慣れ親しんでいる理由は、勤務先の近所で良く食べるからである。毎週金曜コンデッサ地区のヌエボ・レオン通りとオメトゥスコ通りに出る露店市の大人気ワラチェ屋では同じものが30ペソ。味、ボリュームとも圧倒的にこの店を凌駕する。ただし、狭く混雑した通路で10分待ちは覚悟が要る。その忍耐の間「何故DEIGOやMUSUKOに行かなかったのか」と自問し、なかば後悔する頃にホルヘという店員が、自分の注文をようやく且つ手早く完成させる。なんてことはない10分間のうち9分は注文が通っていないだけなのだ。ワラチェの味も絶品ではあるが、店の効率の悪さも絶品である。

 それはさておき、敏捷そうで小柄なウェイターに食後のコーヒーを注文する。待ってましたとばかりに「カフェ・デ・オジャ?」と聴いてくる。…やっぱり田舎だ。「ノー・アミーゴ、ウン・アメリカーノ」と答える。青年は一瞬戸惑った表情をしたが、「オーケー、オーケー、ウン・アメリカーノ」と、繰り返しながら店の奥に引っ込んでいった。

 テーブルには灰皿がなかった。先般の警官たちの居たテーブルから使われていない灰皿を失敬する。幼少 の頃に家にあった金魚鉢を思わせる、縁を濃い青に着色された厚いガラスの灰皿だった。ケレタロの町では普通に売っていて、メキシコシティでは余り見ることがないファロス・コン・フィルトロ20本入り15ペソを1本取り出し、ホリデーイン・ソカロのライターで点火する。ケレタロでこのいがらっぽい安煙草を買い込んでおかなかったことを後悔しながらコーヒーを待つ。

 くだんのウェイター青年の表情から、メキシコの田舎で毎度お馴染みのインスタント・コーヒーを出されるだろうと想像する。別に嫌いではない。こころの中では、確率7対3でネスカフェが出てくることに賭けてもいたのだが、予想ははずれた。

 青年が嬉々として持ってきたのは、アメリカン風の薄味に湯を注ぎ足した「カフェ・デ・オジャ・アメリカーノ」だった。色々と考えてくれた結果だろう。律儀にコーヒーをすするように飲み乾し、黄昏の街道の旅に戻った。アクトパンへの山道で思いも寄らない渋滞。左手に崖の途中に車が引っかかっている。救急車、パトカー、クレーン車が救出に当たっている。パチューカでは突然の豪雨で名物パステをお土産に買うのを断念。

 イダルゴ州西部のなにもない午後は過ぎていった。

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エル・ヘイセルの間欠泉

とっておきのメキシコ料理レストラン

愚痴を書いて放置しておくのもなんなので…。
早速、今月12月号の表紙と特集に取材協力していただいたお店のお蔵入りカットと取材時のエピソードなどを紹介します。

Lacortesana04
光が足りなくて、料理の写真がそれほどキレイに撮れなかったのがものすごく残念ですが、味の方は保証します。いろんな店員の子が来て花を添えてくれたりワインを入れてみたり、演出に協力してくれました。そう、ここ、ウェイターさんが皆親切で、サービスもまあまあです。

ここのレストラン、前号のローマ地区特集をやっていた時に見つけたんですが、本当に美味しくてお気に入りのレストランです。ちょっと隠れ家的な雰囲気も大好きで、このお店ならきっと取材協力してくれるんじゃないかな…と思ったら、やっぱり快くOKしてくれました。

それでも直前で撮影キャンセルがあったり、印刷所に入れる前日までレシピのメールがこなかったりでかなり焦らされたんですけどね。

しかし、店主がなんと、今住んでいる家の大家さんの知り合いで。
そんなつながりにもびっくりしました。気さくでいい方です。

ま、ともかくお店は本当にいいところですよ。
昼の明るい感じも夜のちょっとロマンチックな感じも両方オススメ。
メキシコワインも揃い、ちょっとオシャレにアレンジされた
メキシコ料理が本当に美味しいです。
ランチも55ペソから食べることができますが、ちょっと贅沢して
90ペソくらいのにすると、ものすごーーーく豪華なランチになります。
ということで、結構リーズナブルです。

Lacortesana03
2階の奥は宮廷婦人の名にふさわしい雰囲気です。しかし、このLa Cortesanaというのは、高級娼婦的な意味もあるそうで…。単に当時の流行にのっとってつけられたとか。90年初頭は、悪魔ちゃんとか、悪ぶった名前をレストランにつけるのが流行っていたそうですよ。

Lacortesana02
1階はもう少し明るくて愛らしい雰囲気です。昼は光がよく差し込んできます。

Lacortesana01
バーカウンターもあります。元々は、ちゃんとレストランをやるのではなく、ヨーロッパ風のバルをやりたかったんだとか。でも、メキシコにはあんまりバー文化が根付いていず、料理中心にしたんだそうです。

こじんまりして、騒がしくなく、落ち着いてゆったりと食事ができるこのレストラン。ビアへス東洋メヒカーノからも徒歩5,6分くらいですので、弊社にお立ち寄りのときはぜひどうぞ。あんまり流行ってる感じじゃないのも、個人的にはポイントです。客が少なくても味ともてなしには手を抜いてないですし(呼ばないと来てくれないこともあったりするぐらいはありますが)正統派のメキシコ料理を揃えているので、観光にもオススメです。

La Cortesana[ラ・コルテサナ]
住所 Chiapas 173―A, Col. Roma , Mexico D.F.
営業 13.30-深夜0:00 日曜休
メトロバスSonora駅から徒歩3分。Searsとかが入ってる
Plaza Insurgentesの裏、スポーツ洋品店Marti向かいのブロックから2,3軒目くらいです。
この通りは日本人美容サロンの KoKo Hair Designさんがあったり
Patisserie Dominiqueっていうすっごく美味しいフランススイーツ屋さんが
あったりで、かなりお気に入りの通りです。キレイな建物もたくさん!

写真・文/Mie

テーマ : メキシコ
ジャンル : 海外情報

印刷所との奮闘記と愚痴

印刷物を作るという仕事は、印刷所との共同作業であり、
戦いでも…あります。
安ければ質も悪い…というのも当然なのかもしれませんが
メキシコではたまにびっくりするようなこともおきます。

今回、Tabi Tabi TOYOの配布が通常よりやや遅れ気味なのも
印刷所の機械が壊れてしまい、
3日間作動できなくなったからとのことでした。
でも、ウチは必死になってそちらの納期に少しでもあわせようと
頑張ったんですよーと言われるとちょっとびっくりします。
そういう事故が起きないように管理して、
起きたら責任を取る、って考えはないんですよね。

今回は断裁のずれもひどかったので、指摘すると
それはこちらのデータがずれてるからですって。
0.1mmまで気を使ってデータ作成しているのに!
というか、気づいたら印刷する前にひとこと言ってよ!
とも思いますしね。
そもそも斜めになったり、トンボが出ているのは
こちらのミスとも思えないのですが…。

写真の版ずれが目立つと言ったら
それは私達のエラーですな、とひと言のみ。
でも紙の質を下げたからですよ、という言い訳も…。
そういうのは先に言ってくださいよー。

写真に染みがあるんですけど、と苦情を言ったら
それはよくあるエラーです。しょうがないんです、ですと。

年末はがっちり休むので、年末納品は不可能です、とも
言い切られてしまいました。
それはわかるけど12月に入ってから言われてもなー。

ま、いずれもよく聞く話です。
日本だったら考えられないよなーと思うこともしばしばですが
日本の常識は日本の常識。メキシコの常識はメキシコの常識。

それでも思い切って印刷会社を変えたことで
前よりは格段にキレイになったし、前よりはいいか…と
思っちゃうのは、向こうのペースになっているような。

しかし、どこにしたって、最初はよくても
すぐダレてくるようなので
毎回印刷所を変えてもいいのかもしれませんが…。

ま、もちろんこれらはただの愚痴ですよ!
そんなこともちゃんと管理して、
いいものをお届けしていくのが私達の仕事です。
ホント、申し訳ない限りです。
ちゃんと交渉に勝てる交渉術とスペイン語も
身に着けなければ…と思います。

クオリティも内容もまだまだ反省点がいっぱい。
毎号、前号よりステキなものに仕上がったはず! と
自信満々で印刷所に届けているのですが、
届いた頃には、こんなはずじゃなかったと意気消沈することの
繰り返しですが、それでもできるだけいいものをお届けするべく
精進していきますので、どうぞよろしくお願い致します。

文/Mie

Super fiesta 400日墨交流400年―その7―「フィリピン総督のメキシコ人ビベロ伯爵は『大大吉』」

Super fiesta 400
日墨交流400年―その7― 
「フィリピン総督のメキシコ人ビベロ伯爵は『大大吉』」
田中 都紀代、UNAM大学

前号で、フィリピン総督メキシコ人ビベロ伯爵は日本に漂着した時期が良かったので、「大大吉」を当てた、と書いた。彼の「大大吉」は、千葉県御宿沖に漂着時から始まった。当時の領主は本多家で、ビベロ伯爵一行317人全員に食事を始め、身の回りの物、生活の世話一切を提供し、ビベロ伯爵が恐縮するほどの贈物までしている。この「出血大サービス」は江戸幕府の命もあろうが、日墨交流にかける気合が感じられる。

また、物だけでなく、気配りにも気合が入っていて、ビベロ伯爵を必ず上座に座らせ、行列の先頭を譲っている。その上、当時の決まりでは、難破した船の積荷は幕府の物になるところを、異例の厚遇で、ビベロ伯爵に難破船の積荷全部を返還している。この様な厚遇を受けた後、ビベロ伯爵はいよいよ二代将軍秀忠表敬のため、江戸へと旅だった。

後日、彼の記した「日本見聞記」に、江戸の印象が驚きをもって書かれている。その部分を抜粋すると、「江戸の町は、行政が行き届き、ローマ人のそれと較べても遜色ない。道路網は立派で、スペインの道路事情より優れている(さすが、道路大国日本!スペイン人もビックリ!《古い!筆者蛇足》)。その道路の清潔さは信じられないくらいである。家屋は木造で、外見はスペインの方が立派に見えるが、内部の構造は日本のほうが上である。」などなど、こちらが気恥ずかしくなるくらいの持ち上げようである(夫曰く、アンタが恥ずかしがらんでも良い)。メキシコ人のビベロ伯爵が江戸の印象を、メキシコではなくローマ、スペインと比較しているのは、この「日本見聞記」がスペイン領メキシコの本国、スペイン国王へ宛てた報告レポートであるからで、ローマ、スペインとの比較の方が、スペイン国王に解りやすいと思ったのであろう。

江戸の町へ入ったビベロ伯爵一行は、「冬のソナタ、ヨン様」並みの、規制が必要なほどの大歓迎を受けたそうだ。しかし、彼は謙虚で、自分が「イケメン」だったからではなく、「大勢の人が集まったのは、外国人を見るのが初めてだったし、私たちの風貌や服装が珍しかったから」と分析している(ハイ、そのようです)。しかし、どの時代もスターにプライバシーはない。その様子を「日本見聞記」から抜粋すると、「私達が到着した事が江戸中に広まり、初めの8日間は一瞬たりとも休めず、食事も休息もままならず。要人に会う以外に、家来、町人など一般人がつめかけるので、将軍秀忠の側近に掛け合って、私の許可なく誰も入れないよう門に警護一団を付けてもらった」。

これは、ぴょっとすると、日本初の外国人専用ボディーガードの事例ではないだろうか。いつの時代も人気者には苦労が付き物である。(夫曰く、アンタに苦労がナイのは何故?)


日墨交流400年― その8-に続く

著者/田中都紀代    
    
早稲田大学文学部、筑波大学修士課程(日本研究、日本語教師養成プログラム)卒業
メキシコ国立自冶大学博士課程メキシコ史修了
国立国語研究所長期専門研修修了
国際協力事業団、筑波大学修士課程日本語講師、
メキシコ国立自冶大学国際交流基金派遣日本語講師

主な著書に「日本語表現文型 中級I,II,」筑波大学、「日本語会話」国際協力事業団(JICA)、    
「997語で読める日本語」北星堂、「ラテンアメリカ 子どもと社会」新評論社、「バイリンガルになりたい、アナタへ」Artes Graficas Panorama、「China y Japón」edit.Porrúa

テーマ : メキシコ
ジャンル : 海外情報

Tabi Tabi TOYO(旅たび東洋)12月号本日発行!!

Tabi Tabi TOYO(旅たび東洋)2008年12月1日発行 第41号
tabitabiDIC08

◆巻頭特集は…「美味しいメキシコ」
クリスマスに味わうメキシコ料理をレシピと共に紹介
つい、味わいに旅したくなる、各地の名物料理なども
取り上げています。

◆メキシコシティ散策「デルバジェ地区」
デルバジェ地区のオススメの日本食レストランを
便利な詳細MAP付きで紹介しています

【CONTENTS】
■お得なメキシコシティ発日本行き航空券情報
メキシコシティ発日本行き 1,453USドル~
■モンテレイ支店NEWS、モンテレイ発航空券情報
モンテレイ発日本行き 1,513USドル~

■パッケージツアー情報
【海外パッケージツアー カリブ海クルーズ】7泊8日
【料金】1,454USドル(+TAX170USドル)
【海外パッケージツアー カナダスキーツアー】3泊4日
【料金】1,134USドル(+TAX)

■イベント情報
(Dia de Nuestra Senora de Guadalupe) 12/12
Basilica de Guadalupe, メキシコシティ
メキシコの聖母グアダルーペが出現したという日で、
メキシコ最大の聖地のひとつであるグアダルーペ聖堂には、
前夜から数十万人の信者が訪れて世を明かします。
また、メキシコシティ周辺のインディヘナ達が
民族舞踊コンチュロスを披露します。

☆大根の夜(Noche de Rabanos) 12/23
Oaxaca, オアハカ州
大根を素材にしたカラフルな彫刻を飾り、
キリストの生誕を祝う伝統的なお祭りです。

☆ポサーダス・クリスマス(Posadas・Navidad) 12/16~24
クリスマスに向けて、街中が華やかに飾られるメキシコ。
12月16日が最初のポサーダ(クリスマス・パーティ)で、
Pinata(ピニャータ)が割られます。
Nacimiento(ナシミエント)といわれるキリスト生誕の場面を表わす飾りも飾られます。
24日のNoche Buena(クリスマス・イブ)は家族が集まって祝います。

【連載】
●好評新連載「GOURMEX」メキシコで出合う世界の味
第2回「バスク料理」
■メキシコ・ブティックホテル Best 10
メキシコの人気ブティックホテルの紹介です。
最終回です。「メソン・サクリスティア・デ・ラ・コンパニア」
「カサ・デ・ミタ」
■今月の州紹介「第23回ヌエボレオン州」
モンテレイの美味しいお店などの情報も満載です!
■世界遺産「メキシコ・モナルカ蝶聖地」
■スペイン語の日本情報
「山口」「12月の日本:クリスマス、大晦日など
■第9回クルーズで行く「カリブの伝説を求めて」(執筆:田中都紀代さん)
イギリス紳士・ジェントルマンの由来を尋ねれば、カリブ海の海賊?
■第24回「飛行機に乗ったドンキホーテ」(執筆:清水武さん)
日本人についての小噺を二つ

いつもの航空券情報からパッケージツアー情報など
お得な旅の情報、メキシコ生活情報満載で皆様にお届けしております。

★★次号1月号予告★★
●「メキシコで温泉!」
●州紹介「第24回 イダルゴ州」
●「国別レストラン紹介」第3回「レバノン」

オススメ情報、ココを取材して欲しいなどお待ちしております!!
※内容は予告せず変わることもございます。ご了承くださいませ。

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1.たびたび小さな旅
メキシコ国内海外問わず、皆様の旅行記をお送り下さい。

2.よもやま情報
お薦めレストラン・ホテル、街角で見かけた、
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いずれも写真の有無、文字数、締切などの制限はありません。
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その他、この情報を載せて欲しい! ウチに取材に来て欲しい!
Tabi Tabi TOYO[旅たび東洋]をオフィスに送って欲しい! など
何でもお気軽にご連絡下さい。

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